離婚についてのワンポイントアドバイス
[1] 分割での慰謝料を確実に貰える方法はないでしょうか?
夫と離婚交渉を進めていますが,夫が不貞行為をしたのが原因なので,慰謝料を貰いたいと思います。夫は慰謝料を払うと言っているのですが,一時金では支払えないと言っています。私は分割支払いでも構わないのですが,将来,支払いをしてくれなくなっては困ります。
確実に支払いをして貰える方法はありますでしょうか。
確実に支払いをして貰える方法はありますでしょうか。
離 婚の慰謝料はできれば,一括でもらうべきでしょう。
「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ではありませんが,離婚交渉中は離婚したい一心から,なんとか慰謝料を払いたいと思ってそれなりのお金を用意する可能性があります。しかしながら,一旦離婚をしてしまうと,全て終わったものと考えて,分割金の支払いをしてくれないおそれがあるからです。
特に,相手が公務員だったり上場企業の社員だったりすれば,支払いをしてくれない場合には,強制執行をすることが可能ですが,そうじゃない場合には,現実に回収が困難となってしまうかもしれません。
そうは言っても,相手が現実にお金がない場合には,分割支払いもやむを得ない場合もありえます。
そのときには,以下の点に注意することが必要です。
1 きちんとした約束を書面ですること。
分割払いの場合には,上記のような慎重な配慮が必要です。
「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ではありませんが,離婚交渉中は離婚したい一心から,なんとか慰謝料を払いたいと思ってそれなりのお金を用意する可能性があります。しかしながら,一旦離婚をしてしまうと,全て終わったものと考えて,分割金の支払いをしてくれないおそれがあるからです。
特に,相手が公務員だったり上場企業の社員だったりすれば,支払いをしてくれない場合には,強制執行をすることが可能ですが,そうじゃない場合には,現実に回収が困難となってしまうかもしれません。
そうは言っても,相手が現実にお金がない場合には,分割支払いもやむを得ない場合もありえます。
そのときには,以下の点に注意することが必要です。
1 きちんとした約束を書面ですること。
分割支払いの内容について,慰謝料の総額,支払期間(回数),月々の支払額,支払い方法を決めておく必要があります。
内容が曖昧だと,再度,裁判等をしなければならなくなってしまいます。
そこで,話がまとまったら,
「甲(夫)は乙(妻)に対し、慰謝料として金○○万円の支払い義務があることを認め,平成○年○月○日から平成○年○月○日まで,1か月に○○円宛を,○○銀行○○支店普通預金口座(口座番号×××××)口座名義△△に振り込み送金して支払う。」等の文章を交わすと良いでしょう。
2 できれば公正証書を作成すること。内容が曖昧だと,再度,裁判等をしなければならなくなってしまいます。
そこで,話がまとまったら,
「甲(夫)は乙(妻)に対し、慰謝料として金○○万円の支払い義務があることを認め,平成○年○月○日から平成○年○月○日まで,1か月に○○円宛を,○○銀行○○支店普通預金口座(口座番号×××××)口座名義△△に振り込み送金して支払う。」等の文章を交わすと良いでしょう。
公正証書は,内容に違反した場合には,強制執行ができる強力な効力のある文書です。
仮に書面を作成していたとしても,公正証書がない場合には,強制執行をするためには改めて裁判をしなければなりません。
その時点で,費用と時間がかかってしまいます。
離婚するまでは,相手方は手続きに協力してくれるのが通常だと思いますので,必ず公正証書を作成しましょう。
3 保証人や担保を求めること。仮に書面を作成していたとしても,公正証書がない場合には,強制執行をするためには改めて裁判をしなければなりません。
その時点で,費用と時間がかかってしまいます。
離婚するまでは,相手方は手続きに協力してくれるのが通常だと思いますので,必ず公正証書を作成しましょう。
確実な物的担保(不動産)がある場合,或いは,資力のある保証人がいる場合には,分割支払いであっても回収はある程度確実といえます。
そこで,任意の交渉の段階で,これらを求めることも必要です。
しかしながら,保証人というのは強制してならせることが出来るものではなく,交渉してなってもらうしかありません。
そこで,現実に保証人をつけるというのが難し面もあります。
4 「期限の利益の喪失」について約束することそこで,任意の交渉の段階で,これらを求めることも必要です。
しかしながら,保証人というのは強制してならせることが出来るものではなく,交渉してなってもらうしかありません。
そこで,現実に保証人をつけるというのが難し面もあります。
分割払いの約束をした場合には,支払いを怠った場合には一括で支払う旨の合意をとりつけておく必要があります。
これを「期限の利益の喪失」の合意といいます。
この合意がないと,支払いを怠っても怠った部分しか支払い請求ができないことになってしまいます。
これを「期限の利益の喪失」の合意といいます。
この合意がないと,支払いを怠っても怠った部分しか支払い請求ができないことになってしまいます。
分割払いの場合には,上記のような慎重な配慮が必要です。